これまでの展覧会

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令和6年度の展覧会

虚子・年尾と北海道
会期:2024年4月20日(土)~6月9日(日)

明治以降、現代に至る俳句史において俳誌「ホトトギス」は重要な位置を占め続けてきました。 俳句だけではなく夏目漱石を小説家として世に送り出したのも「ホトトギス」であり、日本文学にとって大きな功績を残しています。 その「ホトトギス」の主宰を長年つとめたのが高濱虚子でした。その虚子から主宰を継承した長男・高濱年尾は青年時代に小樽高等商業学校(現・小樽商科大学)に在学するなど北海道と深い縁がありました。
高濱虚子生誕150年にあたる今年、貴重な資料の展示を中心に、虚子・年尾というふたりの俳人が北海道にしるした足跡と、「ホトトギス」に関係する道内作家たちの活躍などを紹介します。

対談「虚子の心を引き継いで」 の対談を動画でご覧いただけます。
対談「虚子の心を引き継いで」 (YouTube)

令和5年度の展覧会

100年の時を超える ―〈明治・大正期刊行本〉探訪―
会期:2024年2月3日(土)~3月24日(日)

当館では、明治・大正期に刊行された書籍を数多く所蔵しており、それらの中には、現在では貴重な初版本も少なくありません。また色鮮やかでモダンな装幀の本であったり、さらに当時の社会情勢が反映された内容であったりと、近代日本の息吹を感じさせるものばかりです。2026年、大正が幕を閉じてから100年を迎えます。本展では、有島武郎、石川啄木、萩原朔太郎、三木露風、宮沢賢治、室生犀星、与謝野晶子など、道内外の明治・大正期の著名文学者に着目し、刊行されてからおよそ100年の時を超える所蔵本を一堂に紹介します。

左川ちか 黒衣の明星
会期:2023年11月18日(土)~2024年1月21日(日)

北海道余市町生まれの詩人・左川ちか(さがわ・ちか、1911~1936年)は本別町で幼少期を過ごし、小樽の高等女学校を卒業後、昭和初期に10代で上京。 兄の友人で同郷の伊藤整らとともに、新しい詩の形を求めて翻訳や詩作を始めました。故郷の風景を詩想へと昇華しながら、J.ジョイスやV.ウルフなどの翻訳も時代に先駆けて行い、 優れた言語感覚と独自の美学によって当時のモダニズム詩壇の最前線に立ちます。 しかし道半ば、24歳で病没しました。近年、再評価の機運が高まる左川ちかの短くも鮮烈な生涯とその詩の世界を、北海道の風土と文芸、モダニズム詩壇の興隆、翻訳の時代、現代における再生といった視点で探ります。

『スーホの白い馬』の画家 赤羽末吉
会期:2023年9月9日(土)~11月7日(火)

絵本『スーホの白い馬』は、馬頭琴の由来を雄大なモンゴルの風景のうちに表現し、出版から55年余を経てなお、日本中の子どもたちに読み継がれています。 赤羽末吉(あかば・すえきち、1910~1990年)はこの絵本を始め、日本、そしてモンゴルや中国の少数民族の民話に取材した、80年の生涯で約80冊もの絵本を発表しました。 本展では、赤羽末吉の画業を紹介しつつ、独特の「雪」の表現や、アイヌの民話に取材した「けちんぼおおかみ」についても注目します。

生誕120年・没後60年 小津安二郎 ~世界が愛した映像詩人~
会期:2023年6月24日(土)~8月20日(日)

小津安二郎(おづ・やすじろう、1903年~1963年)は、日本を代表する映画監督のひとり。1923年に松竹蒲田撮影所に入所。 そして、市民の生活をテーマに自身の映像表現を確立していきます。戦後、全盛期に生み出された『東京物語』(1953年)はじめ数々の名作は世界的に高く評価され、大きな注目を集め続けています。 小津安二郎のメモリアルイヤーに開催する本展では、小津監督の足跡をたどり、その全体像に迫ります。

ファミリー文学館「ネコ!ねこ!猫!! Ⅱ」
会期:2023年4月15日(土)~6月11日(日)

8年ぶりの開催です。文章の中の眠っていた猫たちが、春の訪れととも目覚め、文学館に帰ってきます。どっしりと横になる”ねこ”や、ひっそりと佇んでいる”ねこ”、なついてくる”ねこ”、反対につめたいそぶりの”ねこ”、人を気にせずマイペースで歩く”ねこ”と、 文学作品の中にはいろいろな猫たちがいます。当館所蔵の本の中に姿を現す猫は、この春どんな顔を見せてくれるのでしょう。。

令和6年度の常設展文学館アーカイブ

第1期 山と文学

会期:2024年4月13日(土)~6月12日(水)

国土の多くを山地がしめるわが国では、古来から山をうたった詩歌や文章が数多く残されてきました。
明治になると交通網が発達して旅行が容易になり、登山がさかんになっていきます。登山者の多くは、山に登るだけでなく、雑誌などに山への思いや情報を寄稿しました。「ヌプリ」「アルプ」「北大山岳部々報」などの雑誌、深田久弥、畦地梅太郎らの著書。登山家であると同時に、小説家・画家、俳人・版画家だった坂本直行と一原有徳は、絵と文章で山への思いを語っています。山を題材にした小説も数多く生まれ、山とともに暮らす人々、生死をかけた山行、さまざまな山と人の関わりが書かれています。当館資料によってさまざまな山の魅力をご紹介します。

常設展・文学館アーカイブ2024 第1期 山と文学 チラシ(PDF)

関連事業のご案内

開催日時 5月15日(水)講座「坂本直行―登山家、作家、画家」
5月29日(水)講座「一原有徳―登山家、俳人、版画家」
各日 14:00~15:00
内容・申込方法 講師:当館学芸員 会場:当館講堂
定員:各回50名(事前申込制、電話受付、先着順)
申込受付開始日 講座「坂本直行―登山家、作家、画家」 5月1日(水)9:00 から受付
講座「一原有徳―登山家、俳人、版画家」 5月15日(水)9:00 から受付

令和5年度の常設展文学館アーカイブ

第1期 川上澄生の世界

会期:2023年4月11日(火)~6月25日(日)

木版画で南蛮や文明開化の風俗を表現した川上澄生に注目します。 川上澄生の木版画はすべての工程を一人で行う創作版画で、その素朴な彫り味が醸し出す懐古的な詩情は広く愛されています。詩人としても活躍し、自身の詩文と木版画による書物は味わい深く、さらに、他作家の著書や雑誌の装丁・挿絵でも個性を発揮しています。
1945年から1949年には戦時疎開のため滞道。その間に制作された作品や、着想を得た作品も多く、北海道との関わりが深いことも特筆されます。
本展では、自画自装の著書を中心に木版画、装丁本(誌)など約80点をご紹介します。歿後50年を経てなお色褪せない魅力をたたえた川上澄生の世界をご堪能ください。
常設展アーカイブ 第1期展示 川上澄生の世界 チラシ

なお、栃木県鹿沼市には川上澄生美術館がございます。(1992年~)
詳細は公式サイトをご覧下さい。 公式サイト:鹿沼市立川上澄生美術館

第2期 川柳・斎藤大雄の宇宙

会期:2023年7月11日(火)~10月1日(日)
斎藤大雄が描き、遺した川柳の世界を紹介します。

第3期 文学館コレクション 新収蔵品から

会期:2023年10月17日(火)~12月28日(木)
当館が収蔵する資料は約35万点。そのうち、図書が約20万点、雑誌が約10万点。さらに原稿や手紙、色紙、挿絵原画など多岐にわたる資料が収蔵されています。
令和4年度は、約3,300点の資料が新たに収蔵されました。特に、『コドモノヒカリ』(令和4年度新収蔵)、『コドモアサヒ』(令和3年度新収蔵)は、当館の児童雑誌コレクションを充実させました。本展では、令和4年度収蔵分を中心に、雑誌・図書・原稿・色紙・絵画・演劇資料など、当館のさまざまな新収蔵資料をご紹介します。

第4期 来道歌人の詠んだ北海道

会期:2024年1月16日(火)~3月24日(日)
晶子、茂吉、牧水らが北海道で詠んだ短歌を自筆資料を交え紹介します。

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